kappa's noon recess


a day in my pocket


こぼれそうな、その瞳から今にもこぼれてきそうな、
くちびるから、そのくちびるから漏れ聞こえてくる、
しなやかにゆれる細い線がなぞる、こころの奥の方。
顔を両手で覆って、からだをぴいんと伸ばして、それと向き合う。
描かれた美女たちは皆、同じ髪型をしていた。
この絵によく似た人を知っている。
その人はとなりであくびをしていた。
顔を覗き込むと、覗き返して、ちょっと笑う。
(これだけで、百の会話ができる。xをxxってそういうこと。)

どこかで拾ってきたそれは、ジーンズのポケットにちょうどおさまるくらいの大きさで、にぎってみると少し、あたたかい。

持って帰って、お布団の中で、さらにあたためる。
夜更けとともに、だんだんと形があやふやになってきたそれは、次第に弱く光を放つようになった。長い年月土に埋まっていた宝石が、掘り返されて現れて、再び光り始めるように、それは静かな夜にしいんと響くように、かすかな声をあげていた。

目が覚めると、それは手のひらからなくなっていた。
布団から出て、コーヒーを入れていると、
絵の中の美女が、呼んでいるような気がした。
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# by afro0131 | 2008-05-26 02:18


ゆうびんです

ごめんください、郵便です。
はーい。
カッパさんはこちらですか?
そうです。
こちら、xxxxさんからです。
あれれ、そんなひとしらないよ。
それでも、あなた宛ての郵便なのです。
そうですか、ごくろうさまです。
ごきげんよう。
このひとだれだろう?へんだなあ。でもあけてみようかな。

「カッパさんへ
わたしはあなたを知っています。
いつもあなたを見ています。
真四角に切り取った世界から、
オレンジのエンドロールの向こうから、
さかさまにまどろむ闇の中から、
寝っころがってあなたを見ています。
いつかわたしをみつけたら、
大事なたからものをあげます。
それまで、どうかお元気で。」

ぼくをしってるひとみたい。でもぼくはこのひとしらないや。
おへんじをかいたほうがいいのだろうけれど、じゅうしょがわかんないよ。

しかたないから、たんすのおくにしまっておこう。
またいつのひか。





はっ、
よくねたなあ。
そういえばあのときのおてがみは、まだあるかな。

ごそごそ

あった、これだよ。
どれどれ。

「カッパより
ぼくはきみをしっています。
いつもきみをみています。
あらしのよるのまどガラスから、
くろいなみがよせるはまべから、
ちゃっくのついたくちのなかから、
ねっころがってきみをみています。
だいじなたからものは、きみにあげます。


あれれ、なんだかこないだとちがうよ。
おかしいなあ。

これはぼくのかいたおてがみだから、だれかにおくらないと。

あれれ、でもおくりさきがわかんないや。

しかたない、また、しまっておこう。


ああ、
ねむいなあ。
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# by afro0131 | 2008-01-31 00:00

    

tales of tails
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